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もしかしたらさ、この世界に来るまでが夢だったんじゃないかってたまに思うよ。
ずっと不思議だった。皆楽しそうに笑ってさ。
俺も真似して笑ってみたけど何も楽しくなくて。
耳に入ってくる雑音も、目に映るどれもこれも
何一つ楽しいことなんて無かった。
世間話も愛想笑いも誰より得意だったけど、
皆本気で俺が楽しくて笑ってると思ってたのかな
だとしたら、本当にどうしようもない馬鹿だな!
あー…で、俺が死のうとした時の話か。
なんも特別なことなんかない。ロープを買ってきて、吊るし終わったらちょっと窓から外を眺めて。見納めだし。遺書なんか書いてないよ?
書くこともないし。死んだ後の事なんて俺に責任ないしぃ。で、死ぬか。って感じに吊って無事死亡!…のはずだったんだけどなぁ。目が覚めたら奇妙な世界にいて、そこで暮らすことになって…
まあ、あっちの世界よりセンスいいと思うよ。
毎日変なヤツと出会うし。
ああ、でも一つ悔やむとしたら首に痣が残った事かなあ…
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