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■生死の司象
■個体名:シムルムタート
■脅威度:white
■身体的特徴:黒と白に分かれた頭髪、黒と白の翼、黒と白のパペット
■情報:生物の生死を司り、生まれた命や死にゆく命の前に現れ、「おめでとう」や「さようなら」といった挨拶をし、その後姿を消します。
両手にパペットをはめており、それぞれ右手にはめているパペットが「いきてるちゃん」であり左手にはめているパペットが「しんでるくん」であるという発言を司象本人が頻繁にしています。
パペットはそれぞれ独立したように喋り、生死の司象がそれに合わせて会話するという光景がたびたび目撃されています。

■白昼夢の司象
■個体名:カカルトトルム
■脅威度:white
■身体的特徴:薄紫色の頭髪、カラフルな服装、先の2つに分かれた大きな帽子
■情報:人が見る白昼夢に現れるとされ、現実世界に姿を現した事はありません。白昼夢の司象を見たと言う人々の記憶と証言を元に、決まった姿であるという事は判明しています。
通常、夢の中に現れ遊びに誘うとされ、この時夢を見ている本人の姿は10歳前後の頃の姿に変化しています。
夢から覚める際に白昼夢の司象は「時間がきちゃった」「お片付けの時間」等発言し、夢を見ている本人は巨大な手のようなものに掴み上げられ、徐々に上昇していきそれと同時に目を覚まします。
2000年代初頭にネット掲示板に特徴の酷似した書き込みが相次ぎ、調査を開始した2001年4月から2ヶ月後、調査員の一人が白昼夢の司象と夢の中でコンタクトを取る事に成功し、人類の脅威では無い事、白昼夢の司象本人が遊びとして人の夢に現れるという事が判明しました。

■工事中の司象
■個体名:エルケンタリ
■脅威度:white
■身体的特徴:反射板の施された服装、「工事中」と書かれた看板、光を反射する瞳
■情報:工事中の司象は工事中の現場に関係者以外が侵入しようと試みることでその場に姿を現し、侵入を妨害します。
柵などの無い場所でも工事中の司象の力は働き、障害となる物が無いにもかかわらず侵入することが出来なくなります。この際、見えない壁にぶつかるような感覚があるという調査員の発言によって、工事中の司象は超常的な力をもって見えない壁を作り出していると予想されています。
工事中の司象は工事現場以外での観測はされていません。

■禁句の司象
■個体名:バマーダダワン
■脅威度:white
■身体的特徴:赤、緑、青の浮遊物体、白い頭髪、頭部右に角のような物
■情報:禁句の司象は非常に限定された場所に唐突に現れ、またすぐに姿を消します。
人間がコミュニティ内でその場にそぐわぬ発言、「禁句」とされる言葉を発言する事で禁句の司象は瞬間的にその場に姿を現します。
出現した禁句の司象は発言者の感情を逆撫でするような発言をして囃し立て、出現後一分もせずその場から姿を消します。
コミュニティ内での人間関係に多少影響は及ぼすものの、司象庁の規定した脅威度では最も低いwhiteレベルです。

■SNSの司象
■個体名:シナーペオルグ
■脅威度:blue
■身体的特徴:青いメッシュの入った白い頭髪、青と黒の目
■情報:SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の司象は、SNS上のあらゆる情報を網羅している司象です。
SNSの普及し始めた2010年代からSNS上で「SNSの司象」を名乗り各種サービスからセキュリティ上流出することのない個人情報をSNSを介して様々なユーザーとやり取りしていた所を司象庁が発見し、「個人情報のやり取り」を禁止する交渉を取り付けた事で被害の拡大を防ぎました。
現在は水の司象と共にやり取りし配信者として動画サイト等で多くのフォロワーを得ていますが、SNSの司象が配信する動画は██の█い██が多く、司象庁は█を█、█████████

■火の司象
■個体名:リムレンディアト
■脅威度:white
■身体的特徴:炎のように燃える頭髪、頭上に鉄製の輪、高い体温
■情報:火の司象は火に関するあらゆる事象を司る司象です。
2004年の魂祝山における大規模な山火事において集落の手前で火を留めた事に対する司象庁のコンタクトに応じ、人類に対しての敵意は無く、また人類を自然発火から守るといった趣旨の発言をした事から司象庁データベースにおける脅威度はwhiteレベルとなっています。
火の司象は乾燥や雷によって生じた山火事などの「自然発火」から人類を守るのであって、通常民家で起こる火事やガス漏れから起こる火災の際は姿を現さず、また救護活動もしません。

■狂信の司象
■個体名:カレナマクレナ
■脅威度:red
■身体的特徴:十字型の角、巨大な両腕、黒い肌
■情報:狂信の司象は2007年に起きた「時依町民家集団儀式事件」において当時町内で形成された異常なコミュニティを扇動したとされています。
事件後、2008年に有事線を走る新幹線内において発生した「かわせみ酒乱発砲事件」でも同様に扇動したとされています。
司象庁は脅威的司象制圧組織「反脅」によって、事件を未然に防ぐための対策本部を設置し常時監視にあたっています。

■毒の司象
■個体名:ベラデイラ
■脅威度:blue
■身体的特徴:紫と黄緑の頭髪、赤と黒の蛇、マスク
■情報:毒の司象はあらゆる毒物を司る司象です。
呼気には吸った人間を死に至らしめる強力な毒が含まれていますが、毒の司象が自ら身につけているマスクによって通常無効化されています。
腰に着けたガラスのような膜で包まれた毒液は、2009年に起きた反司象団体の構成員が毒の司象に危害を加えようとした際に使用され、破裂した毒液によって構成員は死亡し、周辺は現在でも立入禁止となっています。
通常、こちらから危害を加えない限り毒の司象は人間に対して温厚に振る舞います。また、連れている蛇は無毒である事が毒の司象から語られています。

■ゴミの司象
■個体名:ヴァンサステペラ
■脅威度:white
■身体的特徴:ピンクと緑の頭髪、ピンクと緑のストライプのソックス
■情報:ゴミの司象は各自治体のゴミ置き場に出現し、自治体の分別に沿わないゴミを出そうとするとそれを妨害し、分別をして再度ゴミを出すように促します。
同時に別の場所に複数姿を現す事から、この司象は「分霊型司象」に分類されます。
ゴミの司象の警告を無視しゴミを出した場合、激しく罵る、怒り出す、泣き出す等の行動をします。
ゴミの司象はゴミを出しに来た個人を記憶しており、分別をしたゴミを何度も出している人間に対しては友好的に接する事が分かっています。

■ぬいぐるみの司象
■個体名:ロープトーポ
■脅威度:blue
■身体的特徴:ピンクッションのような頭飾り、茶色の頭髪、鋭利な脚部
■情報:ぬいぐるみを司る司象で、製造されたぬいぐるみが人間の手に渡る事に対して嫌悪あるいは恐怖、悲哀の感情を示します。
ぬいぐるみの司象は人の手に渡り大切にされたぬいぐるみは「呪物」になると主張し、ぬいぐるみの人間からの開放を求めています。
2003年、各地で子供からぬいぐるみを取り上げ持ち去る不審者の報告が相次ぎ、司象庁の調査の結果ぬいぐるみの司象の存在が明らかになりました。
現在に至るまでぬいぐるみの司象が人間に対して行う行為はぬいぐるみを取り上げるといった行為のみですが、今後どのような危害の及ぶ行為をするかは未知数のため脅威度はblueクラスです。

■水の司象
■個体名:イコヌルカラム
■脅威度:blue
■身体的特徴:水色の頭髪、頭部にとがった耳、蛸の触腕のような髪
■情報:水の司象は水に関するあらゆる事象を司る司象です。
水の司象は人間社会に溶け込んだ生活をしており、ネット上で配信者としても活動しています。
配信チャンネル「ヌルっとちゃんねる」では海や河川を背景に雑談をする配信をしており、視聴者からの質問に答えた際には、人間に対しての敵意は無いという事を明らかにしました。
しかしその後の配信において人間が海や川を汚し続けた場合何らかの制裁を行うといった旨の発言をし、司象庁はこれを留意し脅威度をblueに引き上げました。

■命の司象
■個体名:サエレンクレス
■脅威度:white
■身体的特徴:水色の頭髪、赤色の目
■情報:命の司象は命そのものを司る司象です。
常に中心に核のような物体の入った細胞に似たバレーボール程の球体を持ち歩いており、人が触れることを嫌います。
司象庁のインタビューにより人間に対して危害を加えるつもりはないと明確に発言しています。
しかし、命とは互いに影響を及ぼし合い流転するものだが、片方が過度な影響を与え均衡を崩す事は見過ごす事はできないとも発言しています。
我々人類の行動次第で脅威度が変わりかねない「人類依存型司象」であるとされます。

■穴の司象
■個体名:コル・ギム・ロス
■脅威度:blue
■身体的特徴:穴の空いた胸部、穴の空いた左目、紫色の紐のような物体
■情報:穴の司象は向士山麓の樹海の南西に位置する巨大な穴付近に存在しその地点から動くことはありません。
2011年に衛星写真から見た樹海に巨大な穴があると報告を受け司象庁が調査に向かった際、穴の司象と遭遇しコンタクトを取りました。
穴の司象は穴を司り、その発言にすら穴が開くことでインタビューには時間を要しましたが、1ヶ月間のコンタクトにより穴の司象は触れた物や発言に穴が開くこと、司象として顕現した際、この土地に穴を開けてしまったが人間に対して敵意は無い事が判明しました。
周辺は立入禁止の柵を設置する措置を取りましたが、自殺志願者による侵入事例が相次ぎ、コンクリート製の壁と監視塔が設けられるなど現在は厳重な体制で立入が禁止されています。

■運の司象
■個体名:ナットリケディマ
■脅威度:yellow
■身体的特徴:白と黒の頭髪、記号化された顔、浮いている手
■情報:運の司象は突然姿を現す事があります。
人間に対して気まぐれに「加護」を与え、加護を受けた人間はギャンブルや懸賞などで良い結果を出す、運が良い状態になるとされています。
加護を受けた人間は初めは小さな結果で満足しますが、徐々に結果の要求がエスカレートしていく傾向にあります。
加護はいつ切れるか予期できず、それこそ運次第であるとされています。
加護を受けた人間がギャンブル依存などの生活が困窮する事態に陥る事が多く、脅威度はyellowとなっています。

■昼夜の司象
■個体名:カルトサイ・ケレタソア
■脅威度:black
■身体的特徴:赤と青の角、赤と青のひも状の体、太陽と月の形の生物を連れている
■情報:昼夜の司象は浮遊する頭部を持ち、頭部は中央で分かれておりそれぞれ赤色と青色をしています。
昼間は赤色の頭部が、夜間は青色の頭部が喋ります。
東業都内を中心に公園や公共施設に姿を現しますが、人間に対して危害を加えた事例はありません。
司象庁職員によるインタビューが行われましたが、会話は成立せず情報を聞き出す事すら困難であったため司象庁は監視の体制を続けています。
唯一分かった情報は赤い頭部の個体名が「カルトサイ」、青い頭部の個体名が「ケレタソア」であるという事のみです。

また、連れている眷属はそれぞれ「ねこサン」「いぬムーン」という名称であることが明らかになっています。

■虚飾の司象
■個体名:レムゼンハーべ
■脅威度:yellow
■身体的特徴:黒い肌、金色の角、孔雀のような尾
■情報:虚飾の司象は金属光沢を持つ金色の角に同じく金色の孔雀のような尾を持った司象です。
人間に直接的な危害を与える事はせず、自らの気に入った人間の家に住み着きます。
虚飾の司象が気にいる人間の持つ特性の傾向に、虚栄心を持つ、自らの能力を過大評価する、物質的な財産に固執するなどがあります。
虚飾の司象はそれらの対象の特性を助長させるような発言、振る舞いをし、結果として対象が自然と破滅するような結果を招きます。
分霊型司象であり、司象庁は虚飾の司象の目撃報告を受け次第反脅を現場に向かわせ鎮圧しています。

■兎の司象
■個体名:フルルクネルム
■脅威度:red
■身体的特徴:兎のように立った耳、兎のような尻尾、紫色の渦巻く目
■情報:兎の司象は司象本体とそれに従う兎に似た「眷属」を連れた司象です。
兎の司象は2010年に起きた「児童集団宿主事件」において初めて存在を確認され、それから不定期に被害を出し続けている脅威度redの司象です。
前述の事件において兎の司象は公園で遊んでいた児童複数名にマシュマロのような甘みと食感のある物体(以下「兎の種」)を配り、食した児童が約一時間後腹部の痛みを訴え、体を突き破り眷属が発生しました。発生した眷属数には個人差があり、うち一人の児童からは児童の体積を超える数の眷属が発生したとされています。
兎の種を食さなかった児童による通報により司象庁職員が現場に向かい、数体の眷属を確保しましたが兎の司象は既に姿を消しており、以降反脅によるチーム「兎狩り」を結成し定期的な兎の司象の捜索と鎮圧を行っています。

■海の司象
■個体名:ウェムデーヴァ
■脅威度:red
■身体的特徴:珊瑚のような角、水のヴェール、四つの目
■情報:海の司象は海辺に予兆なく現れる司象です。
海の司象は2004年夏に起きた「郷南高波事件」により周辺地域への被害を出し、しかし派遣された機動部隊の活躍により被害を最小限に抑えるに至りました。
機動部隊の取ったコンタクトにより海の司象は「海を連れ、陸地を海にするため活動している」という事が明らかになりました。
海の司象が出現した際、1〜3mの高波が起きそれを維持したまま海を引き連れるようにして海の司象は陸地への移動を緩やかに開始します。
海の司象の足元や周囲に青い発光体が出現しますが、これは攻撃の手段にも用いられるようです。
司象庁は事件以降各地の海辺に監視カメラを設置し、出現が確認され以降反脅によるチーム「狂瀾砕き」を派遣するよう対応しています。

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■菓子の司象
■個体名:コニチリリーム
■脅威度:red
■身体的特徴:大きな単眼、薄桃色の肌、紫色の髪
■情報:菓子の司象は各地に不定期に出現しては適当な人物に対して菓子をねだります。
その人物が菓子類を所持していなかった場合、菓子の司象は未知の手段で対象の人物を飴、クッキー、マシュマロなどの菓子に変化させ食します。

2003年に起きた「鳴鳥新聞社集団頭部消失事件」によりこの司象の存在が明らかになりました。
司象庁は国民に菓子類の携帯と、特徴と合致する姿の司象を見かけた時はすみやかに司象庁への連絡をするよう呼びかけています。
出現が報告された際には反脅によるチーム「スイーツパラダイス」を派遣するよう対応しています。

■梅雨の司象
■個体名:ヴァヌプリテュー
■脅威度:white
■身体的特徴:紫陽花の花、水鉄砲、菱形の眷属
■情報:梅雨の司象は5月〜7月にかけて各地に不定期に出現する分霊型司象です。
梅雨の司象は手に携帯した容量の不明な水鉄砲を使用し周囲の人間に無差別に水を吹きかけます。
水は至って普通の物で、人体に無害なものです。
梅雨の司象は歩行する際に紫陽花の花、少量の水を伴い、それらは梅雨の司象が通った後に残されます。
顔部分に牙を持ち、二本の触手を持った菱形の眷属を連れていることもありますが、それらが人間に危害を与えた事例は無く、梅雨の司象も人間に危害を加えるものではないと発言しています。

■金の司象
■個体名:セルセムトアリア
■脅威度:white
■身体的特徴:金色の角、ホログラムの頭髪、金色の爪
■情報:金の司象は現在、反脅により身柄が確保されている司象です。
2001年に発生した「衣柄町ええじゃないか事件」の原因となった司象です。
金の司象は口から純金かつ無地のコインを吐き出し、それを周囲に撒き散らします。金の出所は不明かつ未知であり、世界における金の暴落を危惧し事案後すみやかに反脅によるチーム「節制」を立ち上げ無事身柄を確保しました。
金の司象は発声器官が存在しないか、あるいは著しく知能が低いためか、言葉に反応することも無く返事をする事もありません。
口から金を吐き出す行為も司象自身の意識によるものなのか定かでは無く、対策として口を密封し覆うことにより金の流出を防いでいます。

■宇宙の司象
■個体名:シンディゾルアルス
■脅威度:red
■身体的特徴:非常に巨大な身体、恒星のような眼、銀河のような頭髪
■情報:宇宙の司象は2007年7月7日にその姿を突如現した想定体積5兆を超える非常に大型の司象です。
事案「0777」において夜7時頃日本上空が突如昼と同等の明るさに包まれました。衛星に記録されていた映像には超大型の人型が地球を上回る全長のレンズに似た物体で地球を覗き込んでいました。
両目は恒星のように光と熱を放っており、この光がレンズ状の物体を通り集束した事で地球上の一部が照らされました。この現象により一部地域での山火事、海面の下降が確認されました。
約7分後、宇宙の司象は物理法則を無視した空間移動を行い、カシオペア座の方面へ姿を消しました。
以降、衛星を使用した宇宙の司象の観測が試みられてきましたが、現在もなおその消息は掴めていません。

■等価交換の司象
■個体名:イリウニムフィラ
■脅威度:red
■身体的特徴:黄と黒の角、斑模様の頭髪、四本の腕
■情報:等価交換の司象は、不定期に人間の前に姿を現し対象が「欲するもの」を尋ねます。対象がそれに対し欲求を発言すると物質的な物に限り即座にその場に出現し、等価交換の司象は出現した物品の「等価の物品」を要求します。
この交換は物品が出現した時点で取り消すことはできず、対象が交換を明確に拒否した際には対象の所有する物品あるいは対象の肉体の一部が「交換」され、消失します。
明確な相場の存在する物品はその価値に等しい物品(紙幣を含む)と交換されることが確認されていますが、具体的な相場の存在しない物品に関しては実際に等価交換が行われているのかは定かではありません。
反脅は定期的に当司象についての注意喚起を行っていますが、被害は不定期に発生しています。
反脅が接触した際、自らが司象閉界連合の組員であると発言しています。

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